北極圏環境の計測

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アラスカ州フェアバンクスの-30℃の世界

  

北極圏はグローバルな地球環境変動に与える影響が極めて大きい地域と考えられており,ここでは環境変化が急激に進行していると言われています.

平成26年年6月20日午前4時11分(日本時間),ロシア・ヤースヌイ(ヤスネ)宇宙基地よりドニエプルロケットにて,超小型衛星「ほどよし衛星3号」と「ほどよし衛星4号」が打上げられました.
これら2機のほどよし衛星は高度約650kmの地球を南北に周回する太陽同期円軌道に投入され,約100分に一回北極上空を飛行しており,ほどよし衛星群は,地上におかれたセンサからの信号を上空から地球環境データを収集するストア&フォワード機能(データ収集機能)を有しています.

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ほどよし衛星3号と4号
(提供:東京大学 超小型衛星戦略研究センター)

奥山研究室では,北極圏に設置した複数のセンサ信号を2機のほどよし衛星に送信し,それら時間履歴データを地上局にダウンリンクすることによって,北極圏環境の変化を詳細に把握することを目指しています.
具体的には,先ずインフラ設備が充実していない北部アラスカ環境計測用のセンサシステムの開発を行っています.
このセンサシステムは,北極圏のCO2やCH4などの温暖化物質の濃度,さらに温度や湿度などの計測できるもので,センサの他にUHF送信機,GPSとPICマイコンとメモリから構成されていて,これは,まさに小さな人工衛星です.
電源は太陽電池であり,余剰電力はリチウム・イオン電池に充電する.このセンサシステム内部にはヒータが装備されており,内部温度は0℃から40℃の範囲内で熱制御されます.
センサシステムは,奥山研究室とアラスカ大学フェアバンクスの電子コンピュータ工学科が共同で開発いたします.

 ところで,アラスカ大学フェアバンクスの国際北極圏研究センターIARCは,北極圏研究を先導してきました.IARCは既にタイガ地域に6ステーション,ツンドラ地域に5ステーション,混在地域に1ステーション,合計12ステーションに環境計測センサを配備しています.
奥山研究室は,開発したセンサシステムをこれら12ステーションを含む北極圏全体に配置して北極圏における温暖化物質の収支と温度,湿度の年間変化を詳細観測いたします.

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研究を行ったメンバー(OB,OG含む)

Szasz Bianca Adina (ルーマニア)
Bendoukha Sidi Ahmed (アルジェリア)

黒岩 史登

Wang Ce (中国)

岩永 拓矢
吉尾 颯

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